三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート」2011年12月25日放送

ウォーキングやストレッチ運動やマッサージなどなど…。
地域で行われる『元気づくり体験』で、100歳過ぎてもますますゲンキに仲間と楽しく!

現在、山間部を中心に過疎高齢化が大きな問題となりつつある、いなべ市。
過疎高齢化に負けないために住民の一人一人がが体力をつけて元気になろうと、大勢の人が参加している取り組みがあります。


それが『元気クラブいなべ』。
『元気クラブいなべ』は、総合型地域スポーツクラブとして平成14年に設立。
スポーツを通じての地域づくり、特に高齢者社会に対応するための健康づくりを推進するため、活動をしてきました。

その取り組みの一つが、『元気づくり体験』。
いなべ市、三重県との協働事業で、「100歳過ぎてもますます元気に!」を合言葉に、ウォーキング、ストレッチ運動、マッサージなどをゆっくりと楽しみ、いつまでもにこやかに過ごすための心と体の元気づくり、そして仲間づくりと、コミュニケーションを目的としています。


地域の集会場で行われている『元気づくり体験』は、家から歩いていける場所で開催されるのが大きなポイント。
高齢者でも気楽に参加できます。
血圧測定などの健康診断なども定期的に行なうことで、日々の健康チェックができ、小さな体調の変化に気づくことができます。


この会場で行われているのは『5呼吸10種のストレッチ』。
『元気クラブいなべ』が考案した運動生理学、心理学を取り入れた信頼性のある運動プログラムで、リーダーの藤原さんが中心になって行います。
高齢者でも無理なく、リラックスしてゆっくりと楽しめるのが特徴。
参加者からは、
「接骨院に行っていたけど、この体操を始めてから行かなくなった」
「椎間板ヘルニアでリハビリに通っていたが、ここに来るようになってから行かなくなった」
などの嬉しい声が上がっています。

実は、この教室のリーダーの藤原さんは、地元の方。
『元気クラブ』のスタッフに「体操をしませんか?」と勧められたのがきっかけで始めたそう。


『元気クラブいなべ』には、藤原さんのような地域に根ざしたリーダーが市内におよそ250人。
42ヶ所で『元気リーダーコース』を行なっています。
これが『健康づくり体験』の面白さであり、持続の秘訣。
通所型でも、出張型でもない、まさに地域主体の、前向きで元気に過ごすための、体操教室なのです。


こちらは他の教室の様子。
いろいろな地域で、たくさんの人々が参加して、健康づくりに取り組んでいます。


リーダーの一人、渡部さん。
実は6年前に脳梗塞を起こし、一度は半身不随に。
しかしこの『健康づくり体験』の元気体操で体が動くようになり、元気を取り戻し、そしてなんとリーダーになったのだそう!
これはまさに、地域住民の地域住民による地域住民のための健康づくりの成果!


『元気クラブいなべ』の本部がある、いなべ市藤原町の『ふじわら高齢者生活支援センター』。
もちろんこちらでも『元気づくり体験教室』が行われており、通所型で有料ですが、専門コーディネーターからのアドバイスを受けながら体験することができます。

地域がひとつになって一人ひとりの健康をつくる、守る、そして一人ひとりが元気になり地域も元気になる。
これが元気クラブいなべの取り組みなのです。

現在42ヶ所の体操教室は、これから70、80と増えていく予定だそう。
この体操教室で元気になった人たちが、社会的な期待を背負い、災害活動や子育て支援、地域の見守りなどを担うになり、そしてそれを支えるのが自分たちの役目となる…。
『元気クラブいなべ』の皆さんは、そんな未来を見つめています。